Stripe Connect(Customアカウント)の4つの手数料
前回の記事では、
- Stripe Connectには「Standard」「Express」「Custom」という3種類のアカウントタイプがある
- シェアリングエコノミーやフリマ、マッチングサービスなどのプラットフォームビジネスでは、「Custom」を選ぶべき
と説明しました。
今回は、CustomアカウントでStripe Connectを利用する場合の手数料について解説します。
1. 決済手数料
クレジットカード決済1件ごとに課金される手数料です。
手数料率は税込みで3.6%です。10,000円の決済だと、10000 x 3.6% = 360円が徴収されます。
Omiseのように、手数料に別途消費税が加算されるサービスもあります。
手数料を比較する際には、消費税の扱いを必ず確認してください。
2. 有効なアカウント1件ごとに徴収される月額手数料
- 有効なアカウント 1 件に対して (月額) 200円
- 「有効なアカウント」とは、当該月に銀行口座またはデビットカードへの入金が行われたアカウント
とありますが、この説明ではよくわからない方が大半だと思います。
これは、
です。
決済が行われても、出金が行わなれければカウントされません。例えば、
- 2020年1月に出品者Aの出品する商品が100万円分売れ、同額をStripe Connectで決済
- 2020年2月に出品者Aが売上を自身の銀行口座に出金
という場合、
- 2020年1月度 : 出品者Aはカウント対象外。手数料なし
- 2020年2月度 : 出品者Aはカウントされ、手数料が発生
となります。
なお、手数料には別途消費税が加算され、実際には有効なアカウント1件あたり220円が徴収されます。
また、カウントに際しては当該月における出金の有無のみ考慮され、出金回数に応じて手数料が変わることはありません。
例えば、出品者Aが2020年2月に1回出金した場合と3回出金した場合では、いずれも220円(税込)が徴収されます。
3. 出品者が出金した金額に対して徴収される手数料
当該月のすべての出品者の合計出金金額 x 0.25% + 消費税 が徴収されます。
決済が行われた金額ではなく、当該月に出金された金額に対して徴収されます。
4. 出品者の銀行口座への振込手数料
出品者が売上を銀行口座に出金する度に、250円 + 消費税 が徴収されます。
誰が支払うの?
上記4種類の手数料は、出品者ではなくプラットフォーム事業者が支払います。
具体的には、プラットフォーム事業者のStripeアカウントに滞留している売上から差し引かれます。
どうやってコストを回収するの?
前述のとおり、Stripe Connect上では、これらの手数料はすべてプラットフォーム事業者が負担します。
プラットフォーム事業者は利益確保のため、以下のような方法で手数料以上の金額を出品者から徴収する必要があります。
1. 取引手数料
取引1件毎に「取引金額のXX%」のような形で出品者から手数料を徴収します。
手数料率は、Stripe Connectの手数料以上の金額を徴収できる数値を設定する必要があります。
システム的には、「決済時に指定した金額をプラットフォーム事業者が出品者のアカウントから徴収する」というStripe Connectの機能を利用します。
2. 出金手数料
出品者が売上を出金する際の手数料をプラットフォーム側で設定します。
手数料を250円+消費税よりも大きい金額にすることにより、Stripeがプラットフォーム事業者から徴収する振込手数料をカバーできます。
システム的には、プラットフォームとStripeの間で
- 出金金額から出金手数料をマイナスした金額をStripeに出金依頼
- 出金依頼が成功したら、出金手数料分の金額を出品者のConnectアカウントからプラットフォーム事業者に付け替え
という処理を行う必要があります。
手数料を抑えるには?
Stripe Connect(Customアカウント)の手数料の解説は以上になります。
次の記事では、これらの手数料を削減して、プラットフォームの利益率を向上させる方法について解説します。