マッチングサービスのカード課金タイミングについて考える
マッチングサービスやシェアリングエコノミーにおいてユーザーが代金を決済する場合、主にクレジットカードが利用されます。
この記事では、プラットフォーム事業者はどのタイミングでユーザーに課金すればよいのかについて解説します。
仮売上と実売上
ユーザーへの課金タイミングを考える上で、クレジットカード決済の「仮売上」と「実売上」について理解する必要があります。
仮売上
「仮売上」とは、クレジットカードの利用限度額から、決済代金分の金額を一定期間確保する処理を指します。「オーソリ」と呼ばれることもあります。
仮売上された金額は利用限度額からマイナスされますが、ユーザーに対して実際に請求されることはありません。
また、仮売上のまま一定期間(7~30日程度)経過すると、仮売上はキャンセルされ利用限度額が元の状態に戻ります。
例えば、利用限度額が30万円のユーザーに対して5万円分の商品を仮売上した場合、ユーザーの利用限度額は25万円になります。
ただし、後述する実売上が行われるまでは、5万円がユーザーに請求されることはありません。
実売上
「実売上」とは、仮売上された金額を、実際の売上として計上する処理です。
実売上が行われると、決済金額がユーザーに請求されます。
課金タイミング : フリマの場合
フリマのように、実物商品やデジタルコンテンツの売買を仲介するサービスでは、注文時に仮売上と実売上を同時に行うことが一般的です。
注文時に仮売上のみ行い、出品者が商品を発送したときやユーザーの手元に商品が届いたタイミングで実売上を行うケースもあります。
しかし、商品の発送や到着がプラットフォームに通知されないと、いつまでたっても実売上処理できません。
出品者やユーザーがプラットフォームへの通知を忘れることは充分に考えられるため、注文時に仮売上と実売上を同時に行うことをおすすめします。
課金タイミング : サービスやスペースの場合
- ヨガレッスンやコンサルティングなどのサービス
- 民泊や会議室などのスペース貸し
では、ユーザーは一旦予約を行い、後日サービスやスペースを利用します。
予約から実際の利用までタイムラグがあるため、
- 予約時 : 仮売上
- 利用当日または利用終了時 : 実売上
という処理を行うことが一般的です。
実売上後、一定期間経過後に出金を許可しよう
プラットフォームビジネスでは、
- 受け取った商品が破損していた
- サービスの質が著しく低かった
など、ユーザー(買い手)と出品者(売り手)の間でトラブルが発生することがあります。
両者間で解決できない場合、プラットフォーム事業者が仲裁に入りますが、出品者がすでに売上を出金していると交渉がこじれがちです。
感情面よび手間の面から、出品者が返金に応じない、または返金するまで時間がかかるということがあるためです。
実売上が行われてから一定期間は出金できない仕組みにするなど、トラブル対応のための猶予期間を予め設けておくことをおすすめします。
mekumaの課金タイミング
マッチングサイト構築パッケージ「mekuma」では、
- 予約時に仮売上、サービス提供終了日時から24時間経過した最初の午前0時に実売上
というタイミングで売上処理を行います。
また、実売上から出金可能となるまでの日数を指定できます。