マッチングサービスにおける決済代行サービス選び2つのポイント
シェアリングエコノミーやフリマ、またはクラウドソーシングをはじめとする各種マッチングサービスなどのプラットフォームビジネスにおいて、代金のやりとりに欠かせないのがクレジットカード決済。
自社のウェブサイトやアプリでカード決済を提供するには、様々な会社が提供する決済代行サービスの1つと契約し、加盟店となる必要があります。
ここで重要になるのが、「何を基準に、契約する決済代行サービスを選べば良いのか?」ということです。
決済代行サービスを選ぶ基準には手数料、セキュリティ、導入のしやすさなどがありますが、プラットフォームビジネスにおいては、さらに考慮すべきポイントが2つあります。
この記事ではこの2つのポイントについて説明します。
ポイント1. 出品者への売上振込機能
通常のECサイトとは異なり、プラットフォームビジネスでは「運営者から出品者への支払」が発生します。
発生した売上は出品者のものであり、運営者は手数料を徴収した残りの金額を出品者の銀行口座に振り込む必要があります。
出品者の数が少ないうちは、振込依頼を受ける度に運営者が手動で振り込めばよいでしょう。
しかし、ビジネスが成長すると振込件数が急増し、振込に割く人的リソースも大きくなります。
「指定された銀行口座に出品者の売上を振り込む」機能を提供する決済代行サービスであれば、運営者から出品者への支払に関する業務を自動化できます。
ポイント2. 取引手数料の徴収機能
プラットフォームビジネスの最も一般的な収益源は、出品者(売り手)と利用者(買い手)の間で取引が成立した際に出品者から徴収する「取引手数料」です。
取引手数料は通常、「取引金額のXX%」のように取引金額に一定の手数料率を乗じて算出します。
カード決済を行う際に、「決済金額のXX%は、取引手数料としてプラットフォーム事業者に振り分け、残りを出品者に振り分ける」という機能を持つ決済代行サービスを利用すると、出品者の取り分と運営者の取り分を明確に分離できるため便利です。
まとめ. 「出品者」の存在を考慮したサービスを選ぼう
ほとんどの決済代行サービスでは、
- 運営者(売り手)
- 買い手(ユーザー)
の間でお金のやり取りが完結することを前提としてシステムが設計されています。
しかし、プラットフォームビジネスは
- 出品者(売り手)
- 買い手(ユーザー)
- 事業者(売り手と買い手をマッチングする場所の提供者)
という三種類のプレイヤーで構成されています。通常のECサイトと比較すると、はるかに複雑なビジネスモデルなのです。
決済代行サービスを選ぶ際には、上記の「出品者への売上振込機能」「取引手数料の徴収機能」のように、「出品者」の存在を前提とした機能を提供しているかを確認することをおすすめします。